【再度】思い出してホローリくる家族との思い出part4



786 :おさかなくわえた名無しさん :03/10/31 04:48 id:p0wVbhod
俺は、父方のばあちゃんには三回しか会ったことがない。
一度目、二度目はすげえ子供の頃だったから、ほとんど覚えてない。

大学受験の時、俺は大阪の大学を受験するため、
在阪のばあちゃんの家に泊まらせてもらった。
駅まで迎えに来てくれたばあちゃんは、130センチくらい。めちゃ小柄。
俺が当時175センチだったから、本当に「大人と子供」くらいの差があった(年齢逆だけど)。

ばあちゃんの家までの道の途中、横断歩道で止まった。
信号が青に変わり、さあ渉ろうかという瞬間、
赤で止まった車と俺との間にばあちゃんは飛び込み、
左手で俺をかばいつつ右手を車に向かって高く上げた。
「○ちゃん、今のうちや。早よ渡り!」

繰り返すが、当時俺175センチ。18歳。ばあちゃん130センチ。古希は超えてた。

翌朝の朝ごはんは、ばあちゃんが買っといてくれた王将のチャーハンと餃子。
二人前ずつあるのに、ばあちゃんは手をつけない。
「ばあちゃんも食べなよ」と言うと、「あては後で食べるからええねん」
と頑なに手をつけず、俺が無理やり二人前食うのをニコニコして見てた。

結局大阪の大学には落ち、その後ばあちゃんに会うことはなかった。



787 :おさかなくわえた名無しさん :03/10/31 04:48 id:p0wVbhod
ばあちゃんが死んだ、と親から聞かされたのはそれから7、8年してからだ。
三度しか会ったことはないし、「フーン」と思っただけだった。
遠かったので葬式は両親だけが行った。

その日も普通に出勤し、外回りの最中さぼってゲーセンに入った。
麻雀ゲームをやっていたら、なぜか急に大学受験のときの事を思い出した。

泊めてもらった日、「目覚ましかけてるから起こさなくていいよ」と言ったのに、
翌朝心配してタイマーより一時間も早く起こしてくれた。
タツの上に置いた俺の眼鏡と自分の眼鏡を間違えてかけていて、
「全然見えへんと思ててん、ハハハ」と笑っていた。
俺が手を引いてあげなきゃいけないのに、逆に車からかばってくれた。

麻雀ゲームやりながらボロボロ泣いた。

実は、遺族と創○学会と役所が三つ巴でモメてて、
いまだにばあちゃんの墓は立っていない。
墓が出来たら必ず墓参りに行く。
王将のチャーハンと餃子持って行くから、今度は一緒に食べような。