一人暮らしを始めて家族の大切さを感じた 其1

472 :774号室の住人さん :2006/01/17(火) 06:07:17 id:WxPw+aam
母子家庭で育って、30目前にして初めての一人暮らし。
オレはどうにかこうにか生活している。
日本じゃないので言葉の問題もいろいろあるけど、どうにか暮らしている。

今の時代、メールがあるから日本の友達やカーチャンとも連絡がとれる。
だから全然さびしくない。
別にホームシックになんかなっていない。
なるわけがない。
自分で望んだ異国での生活だし。
仕事は実際楽しいし、生活も楽しい。
そう思っていた。

ある日カーチャンから段ボールが届いた。
久しぶりに見るカーチャンの字。見慣れた達筆。
ああ、この字って小学校の頃自分の身の回りのものに書いてあったなあ。
なくすといけないからって、何にでも名前書いてくれてたなあ。
なんだかひさしぶりだなあ。
一人きりの部屋でちょっとだけしんみりした。

段ボールの底に手紙も入っていた。
小さなカード。

「元気にしていますか。
 寒いと思うのでトレーナーを送ります。
 何か必要なものがあればいつでも教えてね。
 また会える日を楽しみにしています」

泣いた。号泣した。
短い文章だけれども、カーチャンの愛情がぎっしり詰まっているのがわかる。
正直言ってこの年まで気がついていなかったのかもしれない。

遅すぎるという奴は笑ってくれ。
気が済むまで笑ってくれ。
指差して笑ってくれ。
「親孝行のできない奴は所詮何にもできない」ってのはきっと真実だ。
オレはオレの母親がカーチャンであったことを誇りに思う。

直接言うのは、それでもやっぱり照れくさいからここで言わせてほしい。

カーチャン、今までありがとう。本当にありがとう。
心配ばかりかけてしまって、ごめんなさい。
こっちでの仕事が終わったら、オレの愛車でいろんなところに連れて行ってあげるから。
どうか元気でいてください。
時間があったら、こっちに遊びに来てください。
おいしい食べ物をたくさんご馳走するからさ。