【再度】思い出してホローリくる家族との思い出part4



665 :おさかなくわえた名無しさん :03/08/04 20:19 ID:5WdpDHYV
去年の夏から、私は病気になって、会社も休んで自宅療養することになった。
今思い出しても凄まじい状態で、生き地獄と言っても過言ではない。
苦痛もすごかったけど、見た目が醜くなるのに耐えられなかった私は、しょっちゅう泣いてた。

そんな私をいつも励まして、身の回りのことを嫌な顔一つ見せずにやってくれた両親。
でも、そんな両親に対してさえ、私は
「両親はこの苦痛を感じないんだからうらやましい」
なんて思ってた。

ある時、遠距離恋愛してた彼氏と電話中、
「もう嫌。死んだ方がまし」
と言ってしまった。

それに対して彼氏は、
「お前が死んだら悲しむ人、たくさんいるよ。
 俺も悲しい。それに、お前の両親がどんな気持ちになると思う?」

それから、
「病気で、治らなくて本当に死んでしまう人だっているんだよ。
 お前のは、治るんだからね。軽々しく死ぬなんて言うな。」

それを聞いて自分が恥ずかしくなったものの、やっぱり
「他人に私の気持ちは分からない」
なんて思ってた。



666 :665 :03/08/04 20:20 ID:5WdpDHYV
それから数ヵ月後。
大分体も良くなってきて死ななくて良かったな、なんて思えるようになってきた頃。
彼氏のお母さんが亡くなった。
癌だった。

彼氏が、お母さんの病気のことを知ったのは秋頃だと言ってた。
ちょうど、私と上の会話を電話でした頃だった。
「治らない病気の人もいる」
それは彼自身のお母さんのことだったんだな、と気づいた。
彼のお母さんとは私も仲良くさせてもらっていたんだけど、
彼は私が余計なことを考えないように何も言わなかったんだ、と言っていた。

自分の馬鹿さ加減に嫌気がさした私。
何て甘ったれだったんだろう・・・。
そんな私に彼は、
「俺は大丈夫だよ。母親は俺が泣くことより幸せになることを望んでいるだろうから。
 だから、俺は明るく幸せに生きてくよ。
 お前も、親孝行しろよ。
 したいと思ったときにはできなくなるかもしれないんだから」

泣きました。
弱くて、自分の病気に甘えていた私。
本当に馬鹿だったと思う。
その後、両親に話しました。
「私、もう甘えない。
 頑張って体治すことに全力投球する。
 本当に、ありがとね。
 私死ななくて良かった。
 生きていて良かったよ。」

そうしたら母が、
「あなたも辛いだろうけど、見ている方もすごく辛かったのよ。
 代われるなら代わってあげたいって、何度も思った。
 一緒にがんばろうね。」
と言ってくれた。 二人で泣いてしまいました。

両親からもらったこの体、病気だろうと何だろうと生きていて良かった、と本当に思う。
早く治して、思いっきり親孝行するようにがんばります。
両親、彼氏に心からありがとう。