【再度】思い出してホローリくる家族との思い出part4



668 :おさかなくわえた名無しさん :03/08/05 01:07 id:xJtTfcZ9
私は地方の高校を卒業して東京の大学に進学しました。
実家は小売業をしていて、父と母が2人で自宅横の店を経営していた。
兄弟は4人居て俺を含めて2人が大学に在学し、下の妹と弟は高3と中2だった。
今思えば、とんでもなく金がかかる時期だったはずでした。
その頃は気にしてもいなかったけど。

大学2年の冬休みに帰省をした時に母へ、
「友達にスキー旅行誘われてるから道具代とツアー代のお金ちょうだい。」
と15万円ほど小遣いとしてもらった。

翌日から3泊4日でスキーに出掛けて4日後に帰宅した。
帰宅したのは夕飯前の時間だったけど私は旅行疲れで寝てしまった。
目が覚めたのは、よる11時過ぎだった。
腹が減って目が覚めた。
居間に行っても妹がテレビを見ているだけで、晩飯を作って欲しい母は居なかった。
どこにいるのか聞くと店に居るとのことだった。

こんな時間まで何をしているのかと見に行くことにした。お腹も空いたし。
店に入っていくと、母は床にしゃがんで一心不乱に商品を並べていて私が入ってきたことに気づきませんでした。
じーっと後姿を見ていて、はっとして涙がこぼれてしまいました。
母の手は埃で薄汚れ、着ていたズボンもセーターも毛玉だらけだし何年も着ていてよれよれでした。

自分は全然お金を使わないで、息子の学校や遊びのお金をいやな顔ひとつせずくれてたなんて。
こんな時間まで仕事して。
小学校の頃は、母に対して朝起きるの遅いし家の中が掃除しきれてなくて、散らかってていやだなと思っていた。
店が忙しかったからしょうがなかったのだが。
でもこんな姿見てしまったら、今までなんとわがままに過ごしていたのかと悔やみました。

母に「もう遅いで明日にしたら」というと
「あ、起きたの?ご飯食べて無いでしょ。ここ寒いし、後で作ったるで部屋で待っとって。」と言われた。
また涙が滲んできたので悟られないように後ろを向いて戻りながら
「ん、わかった」と歩いて部屋に戻った。

今、36歳で妻、一男一女の父。
親の有難みが一番わかる。
「これからがんがんお返ししていくからな」