(*`Д´)家族との思い出の味(´Д`*)その2



58 :もぐもぐ名無しさん :04/10/29 02:14:43
滅多に台所に立たない父だが、卵の出汁巻きを焼かせたら天下一品。子供の頃出汁の混ぜ方や
油の敷き方、逐一伝授してくれた。
派手好き、社交的なお調子者で母はいつもその側で立ち働いていた。

私が国外で骨を埋めるつもりで暮らし始めて16年 余り、
その間に父も歳を取り持病の糖尿が祟り片脚を膝下から切断するなど衰弱の影を拭うことができなくなった。
突然衰えを見せ始め緊急入院の際、7年振りに娘の一人を引っ張って帰国、病院へ。
寝床に沈み込むように横たわる父を見るもその額に手を当て「元気だった?」としか声の掛けられない馬鹿な娘。
死は辛うじて免れ、暫くしてまた自分の住む場所へ戻ってきたあれから一年半・・
電話で聞く父の声は明るきも呂律はまわっていない。
子供へと変身していく父は私が彼の側からいなくなったようにある日突然姿を消すのだろうか。


今日娘にお弁当のリクエストをされた−−白ご飯と出汁巻き卵



父の宝はしっかり受け継がれている。